こんなタイトルで、以前どこかの雑誌のWEB版の記事をお願いされて書きました。
今読み直してもなかなか面白い!ましてや、キャッシュレスが普及しようとしている今だからこそ、もう一度考えてもいいのかもしれません。
意外かも知れませんが、貯蓄金額と収入とは絶対的な相関関係はありません。
年収800万円でも貯蓄がない。年収350万円でも1000万円以上貯蓄がある。こんなことは本当に珍しくないのです。
それでは、どうしてお金が“貯まる人”と“貯まらない人”がいるのでしょうか?
お金が“貯まらない”一番の原因は、「浪費癖」です。「癖」である以上、それを治すのは並大抵のことではありません。
ちなみに、「浪費癖」という言葉聞いて「私のことじゃない。私そんなに贅沢しないから…。」と思った人は危険です。
「高額な物を買う=浪費癖」ということでは全くありません。むしろ、「ちょこちょこ買い」を繰り返す人の方が重症な「浪費癖」である人が多いのです。
さて、この「浪費癖」をどう治していくのか?
これにはかなりの覚悟が要ります。
ですから、専門家の私からアドバイスをしても、きっちり実行できる人はほんの一握りです。
しかし、今からお伝えする方法は地味ですが、かなり有効ですから是非実践してみてください。
「どうしてお金が貯まらないのか?」答えはシンプルです。
「稼いでいる以上に消費しているから。」
これに尽きます。
つまり、お金を貯めたいのであれば、「稼いでいる以上に使わない」ということが必要ですよね。
子どもでも分かる理屈です。
問題はここからです。
それでは、「どうやって稼いだ金額よりも支出を減らすのか?」ですよね。
考え方は簡単です。「お金の出口はどこか?」と考えます。答えは、「財布」、「クレジットカード」、「自動振替」です。
「自動振替」は家賃や水道高熱費に使いますよね。これは、季節によって変動はあるものの、それほど浪費することはありません。
よく節約番組でトイレのタンクにペットボトルをいれて水道代を節約していますが、それほどの節約になりません。そこで無理な節約しようと思うので、節約が長続きしないのです。
それよりももっと強力な節約は残りの2つです。
まずは「クレジットカード」です。
クレジットカードは「浪費家」の必須アイテムです。「ポイントを貯めているんです。」なんて賢い女性を演じてみても始まりません。お金を減っていく痛みのないこの仕組みは、貯蓄には最大の敵なのです。
ではどうすればいいのか?この答えは簡単です。クレジットカードを持たないことです。1番良い方法は解約してしまうこと。とりあえず使えないようにハサミでカードを切ってしまえばいいのです。
でもそこまでは、というのであれば、まずは財布から出して持ち歩かないようにします。
しかし、インターネットの普及で「どうしてもネットで買い物をするのにクレジットカードが必要なんです。」というのであれば、デビットカードをお勧めします。デビットカードであれば、使ったその場で口座から引き落とされます。こうすれば使いすぎることはありません。
次に「財布」です。まず、ATMに行く回数を減らしたほうがいいでしょう。
ですから、本当ならばキャッシュカードを持たないのが一番です。
お金が必要ならば通帳と印鑑を持って銀行の窓口に行く。かなり不便で面倒くさい作業です。だからこそそうすれば、できるだけ行かないようにしようと思うでしょう。
1ヶ月に使うお金を決めて、1ヶ月に1度だけお金をおろす。財布に入れたお金で1ヶ月やりくりする。補充はなし。
こうすれば浪費癖は修正されます。
しかし、そうは言っても人間は弱いものです。必ず誘惑に負けてお金をおろしに行ってしまいます。
この日本は誘惑でいっぱいですから(笑)
だから例えば、お金を貯める通帳と使う通帳を分けます。自動の積立口座を利用するのもいいですし、給料振込み口座を分けられるのでそれでも構いません。
しかし、お金を貯める口座を自分で管理していると、油断すると手をつけてしまいます。
そこで、貯蓄口座を家族の誰かに預けるのです。家族を見渡すと一人ぐらいはお金を貯めるのが得意な人がいるはずです。その家族に通帳の管理をしてもらうのです。
つまり、どうしてもお金をおろしたい時だけ、その家族の所に行ってお金をおろす許可をもらうのです。
ここまですれば、確実にお金は貯めることができます。
どうでしょうか?ここまでしてでもお金を貯めたいですか?
そうなんですよねぇ。お金を貯めたいと口では言っても本当にお金を貯めたい人は実はごくわずかだったりするのです。