30代は、今後の人生の「マネースタイル」を大きく決定する、とても重要な年代です。
例えば、「結婚」・「出産」・「住宅購入」などなど・・・・。
※ 平均初婚年齢男性31.2歳・女性29.6歳(厚生労働省人口動態調査2019年)
平均初産年齢30.7歳(厚生労働省人口動態調査2017年)
注文住宅購入者割合30代43.7%(国土交通省住宅市場動向調査平成30年)
人生の大半の重要なイベントがこの年代に降りかかってきます。
今までに経験のない、大きな決断をしなければいけないことになります。しかもその一つ一つが今後のお金にとても大きく関わります。
この決断一つ一つのポイントを解説することももちろん可能です。
しかし、いくら有効なポイントや方法を説明してもその説明を聞いて上手に乗り越えていく人と、全くうまく乗り切れない人にハッキリ分かれます。
そうなんです。実は重要なのは、お金の知識以上に、お金の「習慣」なのです。
お金の正しい「習慣」が身についている人は、お金の知識を正しく使い、大きな決断を難なくこなしていきます。逆に、お金の正しい「習慣」を身につけていない人は、知識を手に入れても、使えないどころか逆に間違った決断をしかねません。
その失敗例を挙げればきりがないのですが、そういうNGなマネー習慣を持っている人の行動パターンにはいくつか特長があります。
この仕事を15年やっていてハッキリ言えることですが、貯蓄の金額と年収は比例しません。
年収800万円ある家庭でも貯蓄がほとんどない。年収350万円でも貯蓄が1000万円ある。こんなことが本当にあります。
そこで、NGなマネー習慣を持っている人の傾向というものを分析するようにしました。
もちろん、「そもそもお金を貯めようという目的意識が低い」というのもあります。
ただ、その人たちが決まってよくする口癖が、
「そんなに使っているつもりがないのにお金が貯まらない。」です。
そこで、ここにポイントをおいて、質問をしてみました。
そうすると、共通する行動パターンが見えてきたのです。
まず、ATMに行く回数が多いというのが挙げられます。
財布からお金が無くなる都度引き出しに行く。このパターンの人はお金が貯まりません。
しかし、このタイプの人はATMに行く回数が多いのですが、「一回は少しずつしか引き出しませんから」という言い訳をします。
これは、完全に計画性の無さを意味します。
逆に正しいお金の「習慣」が身についている人は、1ヶ月に費用な金額を1回で引き出して、それ以上は絶対使わないと決めているという人が多いのです。
これに似たような行動パターンで、コンビニに行く回数が多いということも挙げられます。
私は地元にいる時は滅多にコンビニには行きませんが、出張に行くとどうしてもコンビニに立ち寄るケースが増えます。
水だけ買うつもりが雑誌を買ってしまったり、ガムやアメを買ってしまったり、出張から帰ってくると、何を買ったという訳ではないんですが、財布が寒くなっています。
つまり、お金の正しい「習慣」というのはいつの間にか使ってしまう「使途不明金」をいかに少なくするのか?ということにあります。
逆に言えば、NGなマネー習慣とはこの「使途不明金」が発生しやすい行動をとることになります。
この視点から考えると、クレジットカードを頻繁に使うのも場合によってはNGな習慣です。
クレジットカードなら全部記録が残るから使途不明金がなくなるのでは?と勘違いする人も多いのでしょうが、これは間違いです。
現金を持たずに買い物できてしまうことが災いし、無駄な買い物を多くする傾向にあるからです。
正しいお金の習慣を持っている人の大半は実は「現金払い主義」だったりします。もちろん、クレジットのポイントや付帯サービス等メリットが大きいのも理解できます。しかしそれは無駄な支払いをしないという正しい「習慣」が身について初めて利用できるものではないでしょうか?